【田束山の写真提供:南三陸町観光協会】
こんにちは、南三陸うたつ丸栄水産スタッフです。
現在、弊社の商品カタログ2022年版を製作中です。
カタログは年1回発行しています。
表紙は毎回地元にちなんだ風景などの写真を使っており、来年・2022年版のカタログの表紙は、田束山(たつがねさん)の写真になります。
田束山(たつがねさん)は、宮城県・南三陸町と気仙沼市にまたがる標高512mの山です。
古くから霊峰として栄え、奥州藤原氏も信仰していたといわれています。
5月には約5万本の山ツツジで全山が朱色に染まります。
田束山を表紙にするにあたり、少し田束山について調べてみたことやその情報について少しご紹介します。
■田束山(たつがねさん)の由来
「田束山」→「たつがねさん」、初見ではまず読めず、結構な当て字っぽいだけに、その由来が気になるところです。
旧・歌津町(現・南三陸町)発行の『歌津町史』によれば、
古い書には「龍峯山」と号すとあり古昔は「たつがみね」と呼んでいた
とのことです。
安元(1175~1176)のころ、当地方は平泉藤原氏の支配下にあり、秀衡の四男本吉四郎高衡が代官として来任していました。高衡はこの山を遠望するに故郷平泉の束稲山(たばしねやま)に酷似していることから、それをもじって田束としたので、以来「田束」の文字も使用するようになったということです。
ちなみに束稲山について調べてみたところ、標高594.9mとのことでした。
■歌津の山が低いのと、「リアス式海岸」と
田束山は、南三陸町の歌津地域にあります。(お隣の気仙沼市にもまたがっています)
『歌津町史』によれば、歌津は準平原地形のため、ほとんど海抜500メートル以内の低い山ばかりである、とのことです。
たしかに512.4メートルの田束山を筆頭にして、あとは400メートル台、300メートル台、200メートル台…といった山が複数ずつなのが、歌津の主な山の高さです。
準平原地形についてですが、土地が隆起運動を受けず、浸蝕作用だけが長くつづくと地表の起伏の少ない単調な面を形成して、準平原を形造るといわれています。
浸蝕された山地が、地盤運動や海水面の変化により海水の侵入を受け、海岸線が複雑に出入りし、いわゆるリアスを形成するに至ったとあります。
リアス式海岸は、港湾として優れた特徴を持っているほか、魚介や藻類の生育にも適しており、歌津の多くの漁港はその典型であるといえます。
(以上のようなことが、『歌津町史』p.4~p.5に載っています)
リアス式の海岸が深く切り立っていて潮の流れがよく、また親潮と黒潮が交わる海の栄養と沿岸の森林からの森の栄養が流れ込む豊饒な海であることなど、あらためて三陸は恵まれた漁場であることを実感します。
■追記(2021年11月1日):カタログが出来上がりました
カタログが出来上がりましたので、追記としてお知らせいたします。
カタログご入用の際は、無料でお届けいたしますので、お気軽にお申し付けください。また、インターネットからのご注文時に備考欄(ストアへの連絡事項欄)に「カタログ希望」などとご記入いただければ、商品に同梱してお届けいたします。